ごちうさ3期決定に思うこと

こんにちは、北近畿5号です。

今日のごちうさのイベントで、2019年の新作OVAと2020年のTVアニメ第3期がアナウンスされましたね。
私はイベント昼の部に参加していたのですが、今でも発表を聞いた瞬間の興奮冷めやらぬといった気持ちです(Youtubeにイベントで放映されたVTRがアップされていますが、何度見てもいいものですね…)。

昨年公開された劇場版OVAも好調でしたし、原作もずっとMAXの表紙やカラーページを飾る看板作品として続いていますので、妥当な流れだと思います。

まだ公式から細かな情報は出ていませんが、最近の原作の流れから新作アニメに対して思うことを3つほど書いてみます。

ここからは原作のネタバレを含みます

・なぜOVAを挟むのか

今回の発表を聞いて最初に思ったのは、なぜ第3期の前にOVAを挟むのかです。

原作ストックの不足を指摘する意見が聞かれますが、実際は異なります。劇場版OVAが原作第5巻第3~5話を再構成した脚本でしたので、現在のところ未アニメ化エピソードのストックは第5巻第6話以降ということになります(第1~5巻で未アニメ化のエピソードもちらほら存在します)。2018年9月現在で未単行本化エピソードは14話(青山さん観察日記のエピソード含まず)で、今年の11月に第7巻が出ることがアナウンスされていますので、原作ストックは単行本で換算すると2.5冊以上あることになります。これまで第1期、第2期と2冊分ずつアニメ化してきたことから、現在のストックでも十分1クールをしのげるはずです。

では、なぜOVAを挟んで第3期を2020年に延ばさなければならなかったのか。あくまで憶測ですが、下記のような仮説が考えられます。

  1. OVAを挟んでからの第3期流れでよりファンを喜ばせるため→昼の部であやねるが「OVA発表からの~」と言っていましたしね
  2. アニメスタッフ(キャストやスタジオ)のスケジュールの都合→キャストは皆売れっ子ばかりで忙しいですし、アニメスタジオの確保も容易ではないので、スケジュールに引っ張られるというのはあり得るでしょう
  3. 原作のなんらかの展開と合わせるため→後述しますが、現在原作は大きな転換点を迎えており、それと合わせるためアニメ側をずらしたという考え方です
  4. 第3期は2クール以上で、追加の原作ストックが必要→これも後述しますが、原作を切りの良いところまでアニメ化するとなると、2クールの尺があってもいいかと思います
  5. その他、ビジネス的な大人の事情→お金、スポンサーの都合、人気作なのでなるべく引き伸ばしたいなど

個人的には2.なのかなと思っているのですが、もし4.だとめっちゃうれしいですね。

・OVAと第3期でアニメ化されるエピソードは

劇場版OVAの時間軸はココアが来て2年目の夏でした。その後の原作は第6巻で2年目の冬のクリスマスを迎え、最新話では2~3年目の春休みを迎えています。したがって、第3期では2年目秋~冬にかけてのエピソードが中心になると推測されます。代表的なエピソードだと、

  • 高校見学会
  • 文化祭
  • 卒業アルバム撮影
  • ハロウィン
  • 生徒会選挙
  • クリスマス
  • 新年パーティ
  • 受験勉強

と言ったところでしょうか。これだけで十分1クール分のアニメが作れそうです。

OVAの方は見当がつきません。上記の中から1つを掻い摘んでアニメ化するのか、原作第1~4巻で映像化から漏れたエピソード(例えば第3巻第1話の自転車の話?)を回収するのか。はたまた魔法少女チノや怪盗ラパン、チマメクロニクルのようなエイプリルフールネタがスピンオフ的に登場するのか、スタッフからのサプライズを楽しみに待ちたいと思います。

さて、原作ではリゼとチマメがそれぞれ高校と中学を卒業したわけで、順当に行けば、第3期は卒業のエピソードまでをアニメ化することになるでしょう。
ただ、ごちうさの場合、舞台のメインは学校ではなく、ココア・チノ達が集まる喫茶店にあるため、卒業=区切りとは必ずしも言えません。よって、ラビットハウスに高校生組・中学生組が集合するクリスマスのエピソードや、チノ母の秘密が明らかになるハロウィンの夜のエピソードなど、卒業と無縁のエピソードが最終話に来てもおかしくないのではないかと思っています。もし2クールふんだんに尺が使えるのなら、現在進行形で連載中の春休みの卒業旅行のエピソードまでアニメ化できるかもしれません。

・第3期の先

前述したように、第3期では秋~冬にかけての季節のイベントが多数描かれると思われます。その合間には進路や受験、卒業といったココア・チノを取り巻く環境が変わることを示唆するエピソードも挿入されるはずです。ずっとココア達の楽しい時間が続くかのように思えた第1期・第2期の作風とは違って、第3期では視聴者に時間の経過を意識させる演出が増えることは間違いないでしょう。

原作がそうした卒業をほのめかすエピソードを頻繁に扱うようになった頃から、ファンの間ではごちうさが終わってしまうのでは、という不安も聞かれました。しかし、最新の原作エピソードではココア達が卒業旅行に出かけたばかりで、新キャラも登場してむしろこれから新しい展開が待ち受けているかのような様子がうかがえます。

したがって、一部のスタッフの中では第3期の先の構想も考えられているのではないかと推測します。第3期の次につなげるために一番重要なのは原作の今後の展開ですが、私の推測では、原作は最低でもココアとチノが同じ高校で学校生活を送る1年間は原作が続くと予想しています。つまり、第4期はチノの高校生編になるのではないかと思っています。

では、なぜあと1年間は原作が続くことが保証されているかというと、ごちうさはココアとチノが母同士が高校時代に育んだ友情を再び取り戻す物語だと考えるからです。詳しい説明は拙書*1に譲りますが、ごちうさの作風の特徴として「繰り返しの構造」があり、これまでもココア達の成長を強調したり、ココア達が願ったことが実現したことを示唆するために多用されてきました。そうした繰り返しの構造は母と娘の世代も越えて見られるようになっており、現にチノはココアと同じ高校に進学することを決意しました。つまり、ココア母とチノ母が高校時代に姉妹のように仲良しだったという過去が、現代の娘同士にも繰り返されたと言えるのです。これからチノはココアと同じ学校で、母達が仲を深めたように楽しい時間を過ごしていくはずです。そう考えれば、ごちうさの本当の物語はこの3年目の春から始まるのであって、1~2年目のエピソードはそれまでの導入であったとも解釈できないでしょうか?

ごちうさの物語はファンの予想を越えた素晴らしい展開を見せています。これからの作品の行く末はKoi先生のみぞ知るなのですが、きっとファンが幸せになる結末を用意してくれているはずです。私も一ファンとしてずっとごちうさを応援していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


*1:ごちうさの原作がお好きな方は、原作の物語や設定を考察した評論本を出していますのでぜひお手にとって見て下さい。

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